2011/02/24

ROCK ACTION

BRITISH PAVILIONのTerry氏のイベント@club asia。エイジアに行くのはなんだか久々。クラブのレセプションの子って、社会性が無いというか経験浅過ぎと言うか、今も昔もイタイ感じは変わらないなあ。
お目当てのThe Keys。底知れぬ可能性を感じる。いつか、“ザ・キーズ”てバンド名を皆が知る日が来るかもね。かもね。

2011/02/23

Power to the people

世田谷パブリックシアターで行われた美空ひばり23回忌イベント“HIBARI 7 DAYS”。雪村いづみさんを生で初めて観たけれど、当然というべきか上手かった。声も良く出るし、こういう(?)人達はすごいなあ。3人娘時代の映像をちらっと流していたのだけれど、DVDで観てみるのも悪くないかも。歌や音楽がパワフルで人の生活に強い影響を持っていた時代なのだろう。戦後の日本のポジティブな象徴だったんだろう。多分。


売れないものをどう売るかなんて事を日々ちまちま考えていたりするのだけれど、スポンサーや政府に不利益な上関原発問題や高江のヘリパッド問題をまともに扱わないマスメディアを見るにつけ、そしてそんなテレビで流れる歌謡曲を聴くにつけ、もっと音楽が人間の生活そのものに力を与えるような時代が作れないものかとも思う。根がパンクなもので。

2011/02/21

とりとめもない音楽ビジネスの話 #3


やはり久々の更新となってしまった。今回は、そもそも音楽ビジネスとは?って話からはじまるこれからの話。かも。


音楽ビジネスの起源というのに何か定義があるのかどうかは知らないのだけれど、自分としては2つの起源があると捉えている。


一つ目は村の祭りの音楽。豊年を祈る村の祭りで木や石や手を叩いたのが音楽の起源であり音楽ビジネスの起源だろう。太鼓叩きの名人は司祭やそれに準ずるような立場となり、「彼が叩けば雨が降る」とか「彼が叩けば魚の群れがやってくる」とか、ついでに「ミカンも酸っぱくならないのよ」とか何とか言われたに違いない。で、その太鼓叩きは漁は苦手だし作物を上手に育てるGreen Fingerも持たないのだけれど、村の皆から魚を、ついでにミカンを分けてもらえる訳である。つまり村にとって価値ある存在として、村から生活が保障されるいわば税金で支えられるモデル。


二つ目はパトロンに支えられた宮廷音楽。そも、宮廷音楽とは本当に宮廷の中に限られたごく一部の階級の人達の言わば個人的楽しみであったらしいのだけれど、程なくそれはブランディングの側面を持ちはじめる。王侯貴族が自分の名前を冠した曲を書かせて演奏させたり、何かの式典等で城下の民にそれを披露する機会を作ったり。「こんなに素晴らしい音楽を愛で育てている自分」つまりパトロンのブランド力アップに有用な存在として、スポンサードを受けるモデル。


その後、時代に即して形を変えてはいるものの基本的にはこの二つ。かつて私がサブスクリプションサービス(月額制の聴き放題の音楽配信)の仕事に従事し、理想のビジネスモデルを模索していた頃、一番素晴らしいと考えていたのがネットワーク課金制だ。1ファイル=◯◯円という最低限の値付けだけがあって、そこからのコピーは基本的にタダ。自分でコピーしようが、他人にコピーしようが、他人にコピーされようが、全部タダ。ただ、、、1移動=◯◯円と言う形でネットワークに課金する。100円の曲をメールで友人から送ってもらったら1円という具合。さらにこれがプロバイダ契約なり何なりのネットワーク・インフラの利用料に組み込む形に出来れば、税金のように音楽の対価を支払う新しい仕組みが出来上がる。もっとも、ネットワーク・インフラの会社が求めているのは音楽の対価の適正化なんかでは勿論ない。なんならタダでも良いから、ユーザーのインフラ利用が上がれば、自分の顧客(会員)が増えれば良いわけで、そう簡単には実現しないだろうね。


パトロンのモデルの方は徐々に変容を遂げて行き、金持ちの非常にクローズドな個人的な楽しみは小額のスポンサードをする広く一般の民衆にもオープンされる歴史を辿る。10年前であれば、レコード会社が、アーティストやそのアーティストの所属するプロダクションを金銭的に支持するパトロンのような側面を持っていたし、個人が代金を支払ってCDやライブのチケットを購入することは、この流れにあると言って良いと思う。


レコードを販売するビジネスもこの一つ。おそらく最初期、レコードなんてのは“おもしろグッズ”や“便利グッズ”の類いだったのではないだろうか。今ではレコーディングの技術が上がり、ライブミュージックではできないような表現が出来るようになっているし、そういうレコーディングプロダクトは個人的にも好物だけれど、もともとレコードはライブミュージックの複製でしかなかった。長く(特に日本の)音楽業界では、レコードビジネスが中心にあり、ライブはレコードを売るためのプロモーションと見なされることもあったし、Tシャツやポスターなどの物販とは分けてとらえられてきた。


これからは、レコード=グッズという考え方がフィットする気がする。音質へのこだわりやアートワークへのこだわり、複合的な商品アイデアなどなど、やってみたい事は数えきれない。“便利グッズ”の部分は配信に任せるとして、ユーザー(=パトロン)が楽しめる“おもしろグッズ”や嗜好品を提供して行くのだ。


ダラダラと長過ぎるので今回はこの辺で。次回はこれからの配信の話。
かも。

2011/02/19

タイポグラフィ展

目黒の庭園美術館にタイポグラフィ展を観に行って来た。
タイポ好きとしては面白い内容。ただ、どれもどこかで観たような気がしてしまう上に、「このアイデア使えそう」というパクリ目線で観てしまう。。
ライブの告知フライヤーを作るときなどは、写真と文字をレイアウトするだけだったり、文字だけだったりという事が多い。実はこれは、イラレで一から絵を描くようなスキルを持っていないが故。それしか出来ないのだ。
何でも自分でやってみたくなる性分なのだけれど、もうこれ以上手を広げちゃいかんなと、浅く広くはもう十分だと、そんなことを考えつつ、やっぱりタイポが好きなのだと思う。

2011/02/15

The King Of Limbs

なんてタイトルだ。早く歌詞を読んでみたい。
RADIOHEADのNEW ALBUM「The King Of Limbs」のリリースが発表に。メジャーでの活動から独自の活動へスタンスを変え、リリース形態やプロモーション手法の面で新たな試みをしているバンドの新作は、やはりアイデアの盛り込まれた内容のよう。

デジタルオンリーはWAVかMP3かを選べるようになっていて、CDからリッピングしたMP3以外ではほとんど音楽を聴くことが無いという人にも、デジタルであっても音質にはこだわるという人にも対応している。デジタル+フィジカルのバンドルの方は、今回もヴァイナルとCDとデータ。
以前にフリーマガジン「FREMAGA」にもちらっと書いた事があるけれど、配信+ヴァイナルというのはこれからの時代にあって然るべき。(半分は概念的な意味でね)
小さなアートワーク(625個)とかスペシャル・ニュースペーパーとか、気になるおまけも付いている様子。フィジカルの商品は5/9発送ということで随分先だけど。。

データを購入する際に客が値段を決めることの出来た前作リリース時、売れてる人だから何でも出来るんだ、とひがみ半分に傍観していた記憶がある。あれから3年半、売れてる人もそうでない人も、エンタテインメントの可能性を求めてアイデアを捻り出す時代になりました。

下の写真は前作のCDオンリー版の紙のケースを開いたところ。ステッカーの裏面には取説が。

cafe mignon

2/19(土)に、平岡恵子がライブに出演することとなりました。
チャージはフリーで、清水ひろたかさんとゲスト出演する予定です。


2011.2.19(sat.) 方南町 cafe mignon
Robin Dupuy Cello Live
OPEN 19:00 / START 20:00

http://www.cafe-mignon.com/
有機野菜や発芽玄米を使ったメニューがあるようです。

2011/02/13

ほとんど何でも

昨日iTunes Storeのレンタルで観た「My Name Is Khan」。すごく見応えのある映画だった。「REPAIR ALMOST ANYTHING」のプラカードを掲げる主人公が、何故ジャケでアコギを抱えているのかは完全に謎。

本日はこれからMeguMildの広告デザイン。完全に何でも屋になってきました。嫌いじゃないです。

MeguMildのニューシングル「君の住む街」は下記TOWER RECORDS店舗にて、3/9限定先行発売決定!!
吉祥寺店、渋谷店、新宿店、名古屋パルコ店、名古屋近鉄パッセ店、高岡店、金沢フォーラス店、梅田NU茶屋町店、梅田マルビル店、難波店、福岡店、インターネット通販

2011/02/07

とりとめもない音楽ビジネスの話 #2

音楽産業が低迷しているだとか、レコード会社が潰れそうだとか、メディアで騒がれ出してからと言うもの、何も知らない音楽業界外の人から「ヤバいんでしょ?」という話をされることも多くなった。音楽産業の不振自体は今にはじまったことでも何でもないのだが、そういう受け売りの話をされること自体、来るところまで来たなと感じる。

CDセールスはそろそろボトムを突くであろうし、配信はその下落分を補完しない。360°ビジネスとか言いながら結局マトがずれちゃっているので、ライブやマーチャンダイジング、その他の権利ビジネス、ブランドビジネスもいまいち完成していない。

そんな中、音楽業界に身を置く者として何を考えているかと言うと、簡単に言うとピンチはチャンスということ。完全にではないものの地デジへの移行が図られる今年は、わかりやすいインフラ転換の年だ。言うまでもなく、インフラビジネスに紐づくエンタテインメントビジネスのパラダイムシフトが起こる。(“紐づく”というのは、エンタテインメントコンテンツはインフラビジネスのネタでしかないというビジネス視点からの表現。音楽を仕事としている人の多くは、音楽にインフラビジネスが紐づいているという捉え方をしている場合が多いでしょう。)このシフトのタイミングこそ稀に見る大チャンス。この好機に、オブザーバーでなくプレイヤーの一人でありたいと考えている。

今の若い人達はCDを買わないだとか、子供の頃からデータをHDにアーカイヴするのが当たり前だとか、そんな話ももう散々聞き飽きる程。一つのフォームが終了するのだけれど、まだ新しいフォームが確立されていないということ。だが、新しいフォームの出来上がりを待つのは楽観できることではない。旧態の、つまり終焉を迎えつつある“フォーム”は盤石のものではなかった。前回のエントリーにも記したことだけれど、売るための音楽ばかりが作られる陰で、素晴らしく豊潤な音楽は正当に評価され、享受されて来なかったように思う。新しい“フォーム”を作るときに重要なのは、誰が何のために奏でる音楽をそのフォームに乗せ、どのようにクオリティ・コントロールをして行くかということ。同じ轍を踏んではいけないのだ。

多分、次回あたりからいよいよ本題(???)。配信ビジネスのこととか、新しいフォームのこととか、そもそも音楽ビジネスって? みたいなテーマで書いてみようかと思います。グダグダ感は我ながら否めませんが、次回不定期更新にご期待下さい。

2011/02/03

とりとめもない音楽ビジネスの話 #1

レーベルを立ち上げた時最初に考えた事は、当たり前のようなことなのだけれど、すごく良い物を作りたいということ。「良いものが売れない。」といった話を耳にする時、残念ながら「そんなに良いかね??」と思うことも多い。ヒットさせるための音楽が増え過ぎた結果、個人の趣味嗜好はさておき良いものとは言い難い音楽が増え過ぎてしまったように思う。「良いもの」が出来上がるにはそれなりの根拠があってしかるべきなのだけれど、それが見当たらないし、なんというか、そこそこだったりするものが多い。


「良い」とは何か。独自で良いとか、スタンダードで良いとか、技巧的で良いとか、新しくて良いとか色々あるし、勿論人それぞれ感じ方も違う。手法はどうあれ、要は表現として研ぎ澄まされているかどうかだと思う。若手ロックバンドによくこんな話をする。「大事なのは技術とか何だとかだけではなく、表現する人が、瞬間高まっている事だ。切り立った山の、前も後ろも不安定なピークに居る感じ。そのギリギリ感がロックだ! そこにオレはシビれるんだ!」と!!
はい。間違いありません。うざいです。


テクノロジーの進歩により誰でもカンタンにものが作れるようにはなったのだが、良いものを作るというのは別次元の話。瞬間のひらめきなのか、常日頃から磨かれた人間性なのか、卓越した技術なのか、何が作用するかはわからないしその時々で違うものだと思うけれど、極限まで追求されたような至高の表現に触れてこそ、こちらも感極まるというもの。


書くまでもないが、聴く事はもちろん、プレイすることも一部の人達の特別な権利ではない。職業に関係なく音楽を奏でるのはすごく楽しい事だし、いい大人になってから楽器を始めるのもオススメできる。ただ、プロフェッショナルの音楽を誰が何のために奏でているのかということは、音楽ビジネスを再考する上での重要なポイントだと思う。音楽業界再編の最中、今は色々な人達が様々な新しいビジネスアイデアを考えている時代で、自分としても企画立案は日常作業となっている。ただ、もっとも重要なのはアイデアやシステムより前に音楽そのものがすごく良くあるということだと痛感している。


更新を宣言した前回から9日。早くも挫折しそうになっていたのは言うまでもありません。二度目のイントロダクションのようになってしまった本当にとりとめもないこの話。どこに向かうのかはさっぱりわかりませんが、次回不定期更新にご期待下さい。

2011/02/01

今度こそ BFR presents FOLKTRONICA UNDERGROUND

昨年末から延期していたFOLKTRONICA UNDERGROUND、2/26に実施することとなりました。
OPEN  22:00 / START 23:00頃
NO COVER CHARGE (DONATION LIVE)
ACID FOLK, FOLKTRONICA, ELECTRONICA, and more
LIVE ACT : 平岡恵子
e-bis : 東京都世田谷区太子堂1-1-13-1F

レアなアシッド・フォーク、プライベート・フォークから、フォークトロニカ、エレクトロニカ、実験音響サウンドなどなど選曲します。平岡恵子のライブは投げ銭制です。